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和紙の歴史

国進印刷は、1958年の創業以来、京都の地で印刷業を営み、その土地柄もあり、和紙などの印刷を得意としております。
古代より、手すき和紙の最高級品は国外へ出す重要な書類、神へのささげものなどの用途に使われてきました。貴重な手すき和紙は名刺にもふさわしいもので す。たとえば、ビジネスシーンでは、手すき和紙の名刺を交換することにより、あなたと相手との関係をより重要なものにしてくれます。そのほかのあらゆる シーンでも、手仕事のあたたかさと不思議な個性をみせる紙を通じて、心と心のふれあいが生まれるはずです。

「紙の道」は世界を一周する!


原始時代、人間は、石や洞窟の壁、あるいは動物の骨や皮に絵文字のようなものを描いて、自分の考えを表していた。現存する、最古の書き物は、紀元 4000年頃、古代サマリア人が書いた粘土盤である。紙の語源となったパピルスが登場したのは、紀元前3500年頃のエジプトであり、それは、10世紀に 羊皮紙が一般化するまで、広く古代社会で使われていた。パピルスは、水性植物の茎の外皮をそいで、内部の細い筋を交互に織って布状にしたものを、さらにナ イル川の泥水に浸して出来上がった。
 紙が初めて登場したのは、西暦105年、極東の中国であった。当時、中国では、絹糸を作るときに生じる繊維のくずから真綿を作っていた。この繊維くずを 網にのせて、水で洗うと、薄い膜の層が網に残る。これを乾かして出来たものが最初の紙であった。現在の紙はこの素朴な紙に起源を発している。
 「日本書記」によると、この手すきの技法は、610年、高麗の曇徴という僧によって仏教とともに日本に伝えられた。そして、当時、摂政であった聖徳太子 が、筆、墨とともに、国家産業として普及を奨励した。奈良時代になると仏教文化が花開き、写経が重要な国家事業となって、紙の需要が増大した。ところが、 当時の紙は、もろい上に、虫害に弱く、保存に適していなかった。現存する「正倉院文庫」には、何千という写本が保存されているが、これを追っていくと、当 時の職人が、紙の品質を上げるためにどれほど多くの試行錯誤を繰り返したかがわかる。
 平安時代になり、耐久性のある上質の紙の製造にやっと成功した。同時に、「流しずき」という、日本独自の手すき技法が確立し、コウゾとガンピが紙の原料として定着した。こうして、日本には、現在に至る独自の和紙文化が生まれた。
 紙は、極東に生まれ、長い時を経て、西洋へ伝わった。751年、ヨーロッパに至る、「絹の道」の途上にある都市、サマルカンドが中国人の攻撃を受けた。この戦いで捕虜となった中国人の中に、熟練した紙職人がおり、紙の製造技法は、まもなく中東全域に伝播した。
 やがて、12世紀に至り、紙は、中国におけるその誕生から1000年余りの時を経て、ヨーロッパに到達した。
 紙の製造技術は、18世紀中頃にイギリスで産業革命が起こって、飛躍的な発展を遂げた。
 1798年、最初の紙製造機械が発明され、1851年には、木材パルプを原料とする紙が、初めて使用された。さらに、機械とパルプ加工の技術が結びつい て、紙の大量生産が可能になり、まもなく洋紙は世界中で使われるようになった。明治時代、洋紙の製造技術が日本に導入されると、次第に手すきの紙製造技法 は姿を消していった。しかしながら、手すき技法は、全国の数少ない産地で、その伝統をしっかりと守っている。京都の黒谷もそのひとつであり、今日、その存 在は貴重なものとなっている。昔ながらの伝統的技法によって作られ、本物の和紙は、1000年の命を育み、より一層美しく、貴重なものとなったといえる。

和紙の産地


弊社では、産地のなかでも特に名高い、石州(島根県)、黒谷(京都府)、越前(福井県)の和紙を中心に取り扱っております。

和紙の種類


【コウゾ】

コウゾの繊維はミツマタより、太く、強い。コウゾ紙は、強く、耐久性に優れているので、画用紙、和笠、着物を始めとする衣類に使われる。海外の画家の間でもよく知られており、レンブラントも使っていた。

【ミツマタ】

ミツマタの繊維は細く、美しい紙をつくる。ミツマタが使われるようになったのは、近代に入ってからで、かつて日本の紙幣に使われていた。現在、半紙に使われている。

【ガンピ】

ガンピ紙は、その色が鶏卵に似ていることから、「鳥の子」と呼ばれている紙が代表的。羊皮紙にも一見似ている。耐久性に優れ、表面がなめらかなので、書き物に適しており、「紙の王」と言われている。

和紙の製造方法


1.コウゾ刈り
茎約1メートルに刈り、束ねる。
2.コウゾ蒸し
その束を大きな木箱で覆い、約2時間30分蒸す。
3.コウゾはぎ
熱い間に、皮を根元からはぎ、その皮を乾燥させる。
4.白皮づくり
乾燥した皮を一昼夜、水に浸した後、表皮とその下の緑部分をはぐ。再び、数時間水に浸し、ごみを取り除き、乾燥させる。
5.草煮、草出し
乾燥した白皮をまずソーダ灰溶液を入れて煮た後、釜から出して流れる水で洗う。
6.草打ち
水を絞り、どろどろの皮を板に乗せて、棒、あるいは、棒打ち機で叩く。
7.紙すき
その皮は、水70パーセント、パルプ30パーセントの割合で、深い木箱に入れ、かきまぜる。底を細い竹製の網で張ったふるいを木箱に入れ、かみしろをすくいとる。薄い膜の層が出来るまで、ふるいを揺する。これは絶妙な熟練を要する。
8.敷きつけ、紙干し
そのどろどろの膜の層に圧力を加え、水を抜く。一夜、台に寝かせた後、板に一枚ずつ張りつけて、晴天下で干す。
9.選別
板からはがし、形を整える。